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水やミネラルウォーターの糖尿病への影響は?
生活を営む上で絶対に欠かせないのが水。料理に使ったり、飲んだりすることは糖尿病でも同じです。
むしろ糖尿病の場合、たくさん水を飲むようにと指導されることさえあると思います。
水はカロリーもありませんし、当然糖分もないので糖尿病を悪化させたりするようには思えません。では、具体的にはどのように体に影響するのでしょうか。
水分補給に「ただの水」を飲むことは正しい
水分補給の方法になんも加えていない「ただの水」を選ぶことは正しいです。
糖尿病患者が避けたいものといえばカロリーと糖分です。水にはどちらも含まれていないため、飲んでも血糖値が上がる心配はありません。人は誰もが、適度に、こまめに水分補給をすべきですが、世の中には幸か不幸かたくさんの飲料があります。街を歩けば自動販売機に当たるといっていいほど。電車に乗れば清涼飲料水や缶コーヒーの広告がぶら下がってます。こうした数多の誘惑に打ち勝って「ただの水」を飲むことは非常に正しい選択です。
また、水は数ある飲み物の中でも、最も内臓に負担をかけません。糖尿病になる年齢は大体40~50歳といわれています。その年齢になると、内臓もそこそこ疲れてます。特に肝臓はお酒を飲むことによってダメージを受けやすい器官です。お酒以外にも、お茶やコーヒー、脂肪分の多い牛乳や糖分の多い飲み物は、腎臓や肝臓などのろ過・解毒の機能を担っている臓器に負担をかけます。これらの臓器に対して水はやさしいのです。
水を飲むことは糖尿病によい影響を与える
「ただの水」に含まれているある物質が糖尿病によい影響を与える可能性があります。それはミネラルです。
糖尿病の改善にはミネラル補給が不可欠です。糖尿病は、インスリンの働きがうまくいっていないという側面がありますが、それに加えて糖分の代謝がうまくいっていないという側面もあります。人体においてミネラルは代謝を行う際に不可欠なものです。ミネラルをキチンと摂取することは、代謝活動をスムーズにすることにつながります。代謝活動にかかわるミネラルは、マグネシウム、マンガン、セレンなどです。
その点、ミネラルウォーターは役立ちます。ミネラルウォーターはその名のとおり、ミネラルを豊富に含んだ水です。残念ながら、そのミネラル量には厳しい品質規定や基準は設けられていないそうです。しかし、ミネラル摂取が期待できることは間違いありません。だいたいの目安としては、採水地が日本のミネラルウォーターより、海外のミネラルウォーターのほうがマグネシウムが豊富です。いろはすやサントリー天然水よりも、エビアンやボルビックのほうがよいでしょう。しかし、多く摂ればよいというものでもありません。過剰摂取は腎臓に負担をかけます。とはいえ、ミネラルウォーターの常飲ぐらいで腎臓に悪影響が起こるということは考えにくいと思われます。おおざっぱに言ってしまえば、ミネラルウォーターはなんでもよいと思います。特定のミネラルウォーターを選ぶ必要はありません。
水にもいろいろあるけれど、水道水で十分!
水にも様々あります。上に述べたミネラルウォーターのほかにも、蛇口を捻れば出てくる最も手軽な水道水。また、糖尿病に効くと一時期ブームになったバナジウム天然水などもあります。
バナジウムとは一種のミネラルです。バナジウムはインスリンのように働き、血糖値を下げるという効果があると言われています。バナジウム天然水は、バナジウムの含有した天然水です。では、バナジウム天然水を飲めば本当に血糖値が下がるのか、といえばそれは疑問視されているようです。バナジウム天然水に含まれているバナジウムは、効果を期待するにはあまりにも微量だと言います。
では水道水はどうでしょうか。最も身近で、手軽に入手できます。
実は、糖尿病への効果を期待する場合、水道水で十分です。十分どころか、水道水が一番良いのではないかと思います。
先ほど、ミネラルウォーターの品質規定について触れました。水道水には、ミネラルウォーターよりも厳しい品質規定があります。例えば水道水には、ミネラルウォーターの基準よりも4倍多いマンガンが含まれています。マグネシウムについては、水道水は日本の水なので少ない量です。
水道水には、消毒のための塩素やトリハロメタンという発がん性物質が含まれているという問題もあります。しかし、これは浄水器を取り付けるなどして解決できる問題です。飲み水は浄水器を通した水道水が最も適しているのではないかと思います。特別こだわる必要はありません。言ってしまえば、水を飲むことだけで糖尿病に劇的な効果が得られるということはありえません。そのため、最も手軽で、安心感のある水を飲めばそれでよいと思います。